直観は、まっすぐな光のように道を照らすものではありません。
それは、静かに揺れながらも、いつも一定の方向を示そうとする“心の羅針盤”のようなものです。
嵐の夜には針がぶれ、強い磁場の中では一時的に狂うこともあります。
けれど、風がやみ、波が静まれば、針はまた自らの北極星を指し始める。
直観とは、そんなふうに、外の世界に揺さぶられながらも、内にある方向性を失わない力のことです。
私たちは、心の針が狂ったように感じるとき、不安になります。
進むべき道を見失ったように思う。
けれど、針が揺れるということは、世界と深く関わっているという証です。
完全に静止した羅針盤は、動かない代わりに、何も感じていない。
迷いもまた、生きている証なのです。
大切なのは、針が動いているときに、焦って進もうとしないこと。
立ち止まり、静かにその揺れを見つめること。
判断するのではなく、ただ観察する。
やがて心が落ち着くとき、羅針盤は自然に、本来の方角を示し始めます。
直観は、声を荒げて私たちに語りかけることはありません。
それは、他のすべての音が消えたあとに、かすかに聞こえる“内なる響き”のようなものです。
「これが正しい」と告げるのではなく、
「この方向に歩いてみたい」と静かに背中を押してくれる。
人との関係においても、仕事や人生の選択においても、
直観はいつも、誠実さの方角を指しています。
損得よりも、調和を生む方へ。
結果よりも、関係が育つ方へ。
もし私たちが一度でもその声に耳を傾けるなら、
世界は少しずつ、やわらかく整っていくのだと思います。
HARMONEERの言葉「Find your style — Meet the harmony.」は、
この羅針盤の働きを象徴しています。
“スタイル”とは、他人に合わせることではなく、
自分の内なる方向を信じて、世界と響き合うための姿勢。
その姿勢が、あなたらしさの源になります。
嵐の中でも、夜明け前でも、
心の奥のどこかには、いつも小さな磁力が働いています。
それは誰かに与えられたものではなく、
生まれながらにして、あなたの中にある「内なる北極星」。
直観とは、その存在を思い出すことです。
そして、たとえ遠回りをしても、
最後にはその針が示す方向へ帰っていく——。
それが、私たちが“調和”へと還っていく道なのだと思います。