マボロシと生きる 第4回:成長は壊れることを含んでいる

子どもの頃、
正しいと思っていたことが、
大人になると通用しなくなることがある。

たとえば、
「頑張れば必ず報われる」という考え方。

現実では、
努力と結果が一致しないことも多い。

そのとき、
世界が間違っているのではなく、
自分の前提が崩れる。

成長とは、
何かを積み上げることだと思われがちだ。

しかし実際には、
それ以上に「壊れること」が含まれている。

今までの見方が通用しなくなる。

信じていたものが崩れる。

それは一種の喪失でもある。

だから人は、
変わることをどこかで避ける。

壊れたくないからだ。

しかし、
壊れないままでは更新は起きない。

成長とは、
安全な変化ではない。

一度不安定になることを含んでいる。

その過程を通ることで、
新しい形が生まれるのかもしれない。