「お金で買えないものがある」と言われる。
なんとなく分かるようでいて、
具体的に考える機会は少ない。
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お金とは、
価値を交換するための道具だ。
つまり、
交換できるものしか扱えない。
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たとえば、
コンビニで飲み物を買う。
別の商品でも代替できるし、
価格で比較もできる。
これは交換可能なものだ。
一方で、
誰かとの関係や、信頼のようなものはどうだろうか。
それは代わりがきかない。
同じものをもう一度
手に入れることはできない。
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交換できないものには、
本来「値段」がつかない。
だからこそ、
お金では扱えない。
問題は、お金が悪いことではない。
どこまでを交換に委ねるか、
ということだ。
すべてを交換可能なものとして扱うと、
かけがえのないものまで、
同じ土俵に乗ってしまう。
人は、
交換できるものと、できないもののあいだで生きている。
その境界をどこに引くかが、
生き方そのものなのかもしれない。